イベント開催の背景と想い
■ 「グランプリ」という企画について
2008年から始まったご当地キャラブームと言われた時代、各地のご当地キャラ達は積極的に「ゆるキャラ(R)グランプリ」に参加していました。第1回を私が企画開催したこのグランプリでは、「くまモン」がヒーローになり、その後、運営主体が私ではなくなった後も、「さのまる」、「ぐんまちゃん」、「バリィさん」など、時代の移り変わりに合わせて、ご当地キャラの世界を牽引してくれるキャラも誕生し、ご当地キャラを起用したTVCMが制作されるなど、グランプリの結果が広告代理店の起用の指針になり、ご当地キャラが地域にもたらす大きな影響となっていました。
私は訳あって、ゆるキャラ(R)グランプリの運営から離れたのですが、毎年新しいヒーローの誕生を楽しみにし、票が伸びないキャラの担当者さんを励ましたり、授賞式で涙を流すキャラの担当者さんを見てもらい泣きしたりしていました。
しかしながら、2020年にゆるキャラグランプリは終了してしまい、コロナ禍以降に「ゆるバース」として再開したイベントがメタバースとの融合などで参加のハードルが上がったこともあり、ご当地キャラの参加が減少してしまいました。
■ 現在のご当地キャラ業界
ご当地キャラは自治体所属だけではなく、任意団体、企業など様々な運営形態がありますが、どの形態でも「ご当地キャラ」と呼ばれるキャラクターには必ず「地元」があり「地域」と密接につながる存在です。そんな多様な運営形態があるにも関わらず、ご当地キャラの全国的な露出機会は以前に比べて少なくなっています。
限られた予算で運営する自治体所属のキャラの中には「せっかくキャラクターを作っても発信する場がない」「活動がマンネリ化し、費用対効果が説明しづらい」という悩みを抱え、ご当地キャラは必要なのか?と疑問視する話も聞こえてくるようになり、この現状に危機感を感じています。
過去のグランプリは全国発信する場であり、「投票の呼びかけ」という活動の指標があり、それがご当地キャラ界隈の活性に繋がっていたように思います。
■ 本イベントで目指すもの
この状況を打破し、停滞しがちなキャラクター活動が再び活性するために、私たちはご当地キャラ達が簡単に参加できるグランプリを再生し、活動評価の仕組みを「楽しく参加できるエンターテインメント」として作ろうとしています。
簡単に説明すると、本グランプリは、「WEB投票」と、実際に各地のイベントへ足を運んだ熱気と共に評価する「リアルイベント投票」を合算して発表する、オンラインとオフラインの両方向から楽しく挑戦のしがいがある場を作る仕組みです。
もちろんこのイベントは、単なるランキングを決める場ではなく、ご当地キャラの持つ多様な魅力を再発見し、その輝きを地域活性化の大きな推進力へと変えていく「挑戦と交流の場」になります。
■ これまで、多くのキャラクターが地域を支え、笑顔を届けてきました。
今現在もご当地キャラたちは地域を支え、笑顔を届け続けています。その素晴らしい活動を知ってもらえる場を増やしたいと、私たちは考えています。そして、新たに生まれてきたご当地キャラたちが本グランプリでの上位を目指したくなるような企画を準備しています。
これまでの活動で培った地域の絆を大切にしながら、今の時代に合った新しい方法で、ご当地キャラの価値を伝える機会を増やし、全国、そして世界へとその魅力を届けていきたいと考えています。
キャラクターたちの「日々の頑張り」がダイレクトにファンからの応援として可視化され、かつてのグランプリで日本中が熱狂したご当地キャラのムーブメントを、さらに進化させた形で再現したいのです。
■ 世界とのつながり
日本の文化である「ご当地キャラ」は、今や国境を越えつつあります。台湾でもご当地キャラ(高雄熊など)の活躍が増加しており、昨今の日本のイベントには、香港(易易モモ等)、タイ(POLCASAN等)、韓国(DDUBI)をはじめとする海外の人気キャラクターが積極的に参加し、SNS等を通じて世界へ発信されています。
一昨年からは当協会を通じたタイへのキャラクター派遣などのグローバルな取り組みも進んでおり、相互交流の輪は着実に広がっており、このプロジェクトには、志を同じくする海外の仲間が賛同し応援してくれています。
企業や海外のキャラクターとの新しい出会いも、ここから生まれます。日本が誇る「ご当地キャラ文化」を、世界を笑顔にするコンテンツへと共に育てていきましょう。
■ ご当地キャラの文化をさらに前へ
現在開催されている「ゆるバース」の運営は私とは全く関係がありませんが、キャラクターたちにとって大切な「居場所(バース)」を提供し続けてくれています。本グランプリは決してそれを否定したり競合するものではありません。 「ゆるバース」が提供する居場所と、私たちが新しく提供する「目標に向かって挑戦し、日々の活動を熱狂に変える舞台」。それぞれに、ご当地キャラ文化全体を盛り上げ、魅力的なものへと押し上げていくコンテンツだと思っています。
■ 最後に
私は、ご当地キャラたちがグランプリの優勝を目指して各地のイベントで「投票おねがいします!」と口々に呼びかける光景が好きでした。多様な運営形態や異なる方向性があるご当地キャラの世界が、ある意味で同じ目標に向かってひとつになっていると感じていました。ランキング形式のイベントではありますが、工夫によって様々な角度で誰かにスポットをあてることができる場所だったと思っています。そんな競い合うだけではなくみんなが楽しんで熱狂する場所をつくりたいのです。そのために、皆様のご理解とご協力が不可欠です。
たくさんのご当地キャラがこのグランプリに楽しんで参加してくださる事を、実行委員会一同、心よりお待ち申し上げます。
世界ご当地キャラグランプリ実行委員会 会長 荒川 深冊

